【株価大化け銘柄から学ぶ】アズーム編

過去銘柄分析

この記事ではこれまでに5バガー以上を達成している銘柄を分析することで、大化け銘柄発掘の手掛かりを探索しています。

分析方法は下記の5項目となります。

①安全性・・・手元流動性、流動比率、自己資本比率

②収益性・・・売上高成長率、営業利益率、経常利益率、販管費率

③将来性・・・キャッシュフローマージン、未来投資、FCF

④株価上昇性・・・EPS増加率、PER

⑤配当・・・配当利回り、配当性向、増配率

上記の指標から独自に点数化したものがこちらになります。

以降では特に点数の高い、「収益性」、「将来性」、「株価上昇性」について解説しています。

企業概要

・不動産×ITで様々なサービスを運営

・最大の収入源は駐車場のサブリース

・特徴は遊休スペース(空きスペース)をIT技術を駆使して有効活用すること

・2019年上場の若い企業

株価推移

出所:SBI証券

株価はコロナ禍の2020年を底値に、キレイに右肩上がりで上昇。常に上昇しているので、どのタイミングで購入すればいいか難しい銘柄でもあります。

今回は株価が上がり続けている要因について、明らかにしたいと思います。

収益性

ROE、ROA

ROEとは株主が会社に預けているお金を使ってどれだけ利益を稼げているかを見る指標で、基本的には8%以上あれば合格点です。ROEは自己資本を減らすことで高めることもできてしまいますが、アズームは自己資本比率を増やしつつ、ROEも年々増加していて現在は47%と驚異的な数字です。これほどまでにROEが高い銘柄は初めてです。

次にROAとは企業が資産に対して、どれだけの利益を生んでいるかを示す指標です。5%以上が望ましいとされています。アズームの場合、こちらも年々伸びていて現在は32%です。

特にROEの上昇及び高水準は株主資本を効率的に活用できていることを表していて株主に喜ばれますから、アズームの株価上昇は納得できます。

売上、経常利益率、販管費率

売上高及び経常利益率は順調に上昇し、販管費は低下という理想的な成長を遂げています。

以上の結果を基にアズームの収益性を点数化すると103点となりました。※本来であれば100点満点ですが、ROE及びROAがあまりにも素晴らしいので、計算上100点を超えてしまいました。

将来性

キャッシュフローマージン、FCF

キャッシュフローマージンでは営業キャッシュフローを十分稼げているかを確認する指標で、営業キャッシュフローを売上高で割ることで求められます。10%以上であれば優良企業と判断していますが、9%で申し分ありません。またフリーキャッシュフローについては毎年プラスで、企業が自由に使用できる現金は十分にあります。

未来投資

 2020年2021年2022年2023年
未来投資

未来投資とは設備や機械などの資産価値の目減り分以上の設備投資をしているか調べたものになります。具体的には「固定資産の購入と売却の差額 > 減価償却費と減損損失の合計額」となっているか確認しています。要するに未来に向けて設備投資を積極的に行っているかどうか確認しています。アズームの場合はコロナ禍を含む全ての年度で、「固定資産の購入と売却の差額 > 減価償却費と減損損失の合計額」となっていて、まだまだ成長が期待できそうです。

以上の通り、将来性についてもかなりの高水準で株価右肩上がりの理由も分かる気がします。ズームの将来性は93点です。

株価上昇性

EPS、EPS増加率

EPS増加率の過去4年平均は驚異の170%です。

PER、PEGレシオ

 2021年2022年2023年2024年
EPS増加率124%70%46%40%
PER40.539.855.029.5
PEGレシオ0.330.571.190.74

PERは30〜50と数値だけを見ると常に割高ですが、PERをEPS増加率で割って求めるPEGレシオは1を下回りに、時には0.5をも下回っていてかなり割安に状態にあります。従って、株価上昇を上回る企業成長を遂げていることになります。

以上から、アズームの株価上昇性は現在の株価でも80点となり、まだまだ成長が期待できそうです。

まとめ

アズームの5バガー達成理由は、

①高ROE、ROAと伸び:資産を効率的に活用できており、今もなお効率性が上がっている。

②高EPS増加率:EPSが3年で4倍になるほどの高い成長性。

このように異次元の高収益性×高成長性が組み合わさることで、5バガー以上を達成できたと考えられます。

未来の5バガー以上を見つけるためには、この2点に着目してみてもいいかもしれません。

私の保有銘柄では、フェイスネットワーク(ROE36%、EPS増加率141%、PEGレシオ0.23)、コラントッテ(ROE26%、EPS増加率124%、PEGレシオ0.46)、平山ホールディングス(ROE20%、EPS増加率130%、PEGレシオ0.39)が候補になります。

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